昨日、シラスでストイシズムをとりあげた。いろいろ興味深い論点を提示したのだけれども、まず、ストイシズムの原点がソクラテスにあるというのは彼の生き方を考えても、興味深いと思う。

 

また、ストイシズムの直接の創始者とも言えるのはゼノンだが、ゼノン派などの名前を使わなかったのは、個人崇拝を避けるため。ストイシズムの代表的な書き手であるマルクス・アウレリウスが活躍した2世紀の後、4世紀にはキリスト教がローマ帝国の国教となった。

 

カズオ・イシグロはストイシズムの代表的な書き手と言ってよいが、その『日の名残り』の執事は日本的倫理とイギリス的倫理の混交した世界を描いている。

 

ストイシズムはスピノザやニーチェにもつながっており、神=宇宙全体という観念はアインシュタインにも及ぶ。そのようにさまざまな点から興味深いストイシズムだが、今後も折りに触れ考えていきたい。昨日の放送のアーカイブはこちら。

 

 

 

 
追記。これからの世界でストイシズムは大切だと思う。