昨日は、住友生命健康財団のシンポジウム、スミセイライフフォーラム「生きる」で、プロゴルファーの宮里聖志さんとお話させていただいた。世界的に有名な「宮里三兄弟」のご長男である宮里聖志さんからうかがうゴルフの話は目からウロコの連続だった。

 

  https://skzaidan.or.jp/news/1258/

 

とりわけ強く印象に残ったのは、宮里聖志さんの「ゴルフは98%が失敗」という一言だった。理想のショットに比べると、必ず飛距離や方向がずれる。だから、ゴルフは98%失敗するスポーツだというのである。

 

野球は、イチロー選手や大谷翔平選手のような卓越したプレイヤーでも、打率が4割に行くのは難しい。つまりは6割は失敗する競技である。

 

将棋は、AIが最適手を示す時代になったが、実際の対局ではそこから外れない手を指し続けることがポイントで、その意味で藤井聡太八冠は卓越している。失敗が少ないという意味で、羽生結弦さんのフィギュアスケートの演技に似ている。

 

野球やフィギュアスケート、将棋といった「スポーツ」の奥義が、難しい条件の中で失敗をできるだけしないことだとすれば、ゴルフはもっとも失敗の率が高いスポーツとなる。宮里聖志さんの言われるように、98%は失敗するのだ。

 

距離を出すショットと、繊細なコントロールでパットする時のモードの切り替えも、ゴルフというスポーツのポイントの一つ。完璧なプレイというゴルフの神様の世界を目指して、地上のプレイヤーたちがメンタルとフィジカルの総合戦をしている様子が、宮里聖志さんのお話から浮かび上がった。

 

追記。難しいことにチャレンジしている人は、一生が長い。