昨年ぼくが見たコメディの中で、いちばん素晴らしかったのは、Diane Morganが、ものごとをあまりわかっていないインタビュアー、Philomena Cunk(以下Cunk)を演じるモッキュメンタリー、Cunk on Earthの中の、このシーンだった。

 

 

 

 

Cunkが人類の歴史のさまざまなテーマについて調査報道するという構成のこのコメディ、Cunkが、軍事の専門家に「でも、核兵器がなくなってよかったね」というと、専門家が、「どのような意味でしょう。イギリスはまだ核兵器持っていますよね」と答える。

 

Cunkが、「でも空砲なんでしょ?」というと、専門家が、「いや、そうじゃなくて、イギリスはまだ核弾頭を積んだミサイルを持っているし、残念ながら、核戦争の脅威はまだとてもリアルなんだよ」というと、Cunkが驚いて泣き出す。

 

専門家が困っていると、Cunkが、気を取り直したように、「もっと楽しいことを話しましょうか?」という。そして、専門家に、「アバは好き? どの曲が好き?」と聞く。専門家が「ダンシング・クイーンかな」というと、「いいわね、ダンシング・クイーン」とCunkが言って、次のセグメントに行く。

 

Philomena CunkのCunk on Britain, Cunk on Earthのシリーズは、deadpan(客観的に見るとものすごく変で面白いことを、表情を変えずに淡々と話すコメディのスタイル)の秀逸な例として高く評価されている。後者はロッテントマトで100%の支持を得た。

 

追記。ぼくはやっぱり日本のテレビのお笑いには興味が持てません。