ワシントン滞在最後の日、5回めの旅ランをしていた。これまでと違う方向に走って、キング牧師の記念碑の向こうにある桜が植えられているエリアで、春になると咲くであろう花に思いを馳せていた。

 

トマス・ジェファーソン記念堂の、アメリカ独立宣言の、We hold these truths to be self-evident, that all men are created equal, that they are endowed by their Creator with certain unalienable Rights, that among these are Life, Liberty and the pursuit of Happiness.に心を動かされた。

 

先の文句は、福沢諭吉訳だと、「「天ノ人ヲ生ズルハ億兆皆みな同一轍ニテ、之ニ附与スルニ動カス可カラザルノ通義ヲ以テス。即チ其通義トハ人ノ自カラ生命ヲ保シ自由ヲ求メ幸福ヲ祈ルノ類ニテ、他ヨリ之ヲ如何トモス可ラザルモノナリ。」となる。

 

そこからさらに走っていって、ナショナルモールの方に来たとき、いっしょに学会に来ている吉澤くんが、スミソニアン航空宇宙博物館の入場予約が今日はできるのでいきますというメッセージを送ってきた。ぼくはしめたと思って、その場で予約して猛スピードで走っていった。

 

月に着陸したアポロ11号の司令船の実物や、アームストロング船長の宇宙服を見ていると、やはり感激がこみあげてくる。"That's one small step for man, one giant leap for mankind."という有名な言葉に感激し、その前で写真を撮った。

 

結局、10キロ走ったことになった。スミソニアンまでの全力ダッシュはつかれた(笑)。だけど、ジェファーソンに続いてアームストロング船長の金言に触れて、改めて、言葉の持つ力についてワシントンで考えることができたのである。

 

追記。今、帰国2日めに東京でこの日記を書いていると、ワシントンで過ごした数日間がもう遠い昔のように感じられる。