今朝のNowVoiceで、「自分の国の文化を大切にするのに日本はなぜ?」というご質問があった。その際も詳しくお話したように、明治維新と、敗戦という2つの歴史的経験で、自分の国の文化に自信を持たないという伏線が続いていたことが根本にあると思う。

 

戦後のインテリは、日本は遅れた国で海外の先進事例から学ばなければならないというのが基本スタンスだった。このほど講談社から出る私と養老孟司さん、東浩紀さんの鼎談本『日本の歪み』はそのあたりの問題にとりくんでいる。

 

私自身、大学生の時に小津安二郎監督の映画に出会って、日本にも世界最高峰の文化があるという実感を持ったが、それまでは日本にそんなに良いものがあると考えていなかった。時代が流れて、この数年ようやく英語で日本の良さを発信できるようになった。

 

2017年に書いたIkigaiの本、そして2021年に出したNagomiの本は、幸いさまざまな言語に翻訳され、世界中で読まれている。ikigai は新潮社から翻訳がある。nagomiの翻訳はまだ出ていない。

 

英語はハブとしての地位があり、英語で発信すると広がりやすい。日本の良さ、その本質を、もっと英語を通して世界に出していきたい。私はikigai、nagomiで日本論は一段落で、今英国の出版社と契約して書いている3冊目の英語の本は、より一般的なテーマを扱う予定である。

 

追記。英語は、チャットGPTなどがあるからもう学ばなくてもいいという人もいるけれども、実際にはAIを使ったとしても最後に文章の表現や読み味のクオリアを決められるのは自分で、英語力がないとそれはできない。ぜひ英語を磨いてどんどん発信してほしい。