昨日は、大阪で仕事があったあと、その流れで甲子園球場に阪神巨人戦を観にいった。試合は、阪神が4−2で勝利。ぼくは、菅野投手の躍動感あふれるフォームが観られてとても良かった。負けてしまったのは残念だったけれども。

 

甲子園の阪神巨人戦の思い出と言えば、1985年、阪神が優勝した年に、もう優勝が決まりかけたタイミングだったと思うけれども、何を勘違いしたのか巨人のグッズを持って外野席の阪神側の席にいったことがある。周囲からの圧がすごかった。

 

でも、あの時、阪神はすでに優勝が決定的だったこともあって、巨人に対する眼差しは余裕があって温かかった。ただ、外野席の応援というのは、基本座らないでずっと立っているものだと知った。あの時の阪神の勢いは、すごかったなあと思う。

 

時代が流れて、阪神ファンもスマートで洗練された雰囲気になったと感じる。黄色のトーンも、以前はもっと濃い感じだったような印象があるのだけれども、今はレモン色みたいな感じになっている。客席からの野次も、以前はもっと激しく鋭かったように思う。

 

そんなあれこれを思い出しながら阪神巨人戦を観ていたのだけれども、途中から、試合の勝敗とかは関係なく、鍛え上げた選手たちがフィールドで躍動する、ある種の舞踊、ダンス、バレエを観ているような感覚になっていった。

 

昔、『巨人の星』にも、野球というのは相手チームよりも一点でも多くとることを目的とする、みたいな話が出てきたと思う。その目標は変わらなくても、またそれがあるからこそ、野球のフィールドの身体運動は無駄がなく美しい舞踊になるんだなあとしみじみ感嘆した甲子園球場の夜であった。