イタリア、シシリア島のタオルミーナに滞在中のごはんは、すべて美味しかった。

 

 野菜とかフルーツとか、ヨーグルトとか、必須の栄養素っぽいやつはほとんどホテルの朝食でとって、その分、昼はビールとチップスでシエスタしてしまったり、夜は白ワイン赤ワインそれにパスタとか、適当にかたよったものを食べて眠ってしまっていた。

 

 これが、佐賀新聞社長の中尾清一郎さん(セイちゃん)と来ていたりしたら、ちゃんとした気合の入ったレストランに行くのだろうけど、一人だと「空間がひろびろとしている」「景色がいい」「店員さんの感じがいい」「入ると、スキンヘッドのおじさんがぼくを覚えていて、即座に白ワインが出てくる」みたいないい加減で基準ででさっさと決めてそこに行くので、まったくシンプルな食生活だった。

 

 食べたものは、パスタにせよ、デザートのカンノーリにしても(これは複数。ぼくは固有名刺を覚えられないんだけど、voicyで誰かが書いていた「缶海苔」という変換でばっちりおぼえた)おいしかったんだけど、ただ一つ思ったことがある。

 

 あのタコ、柔らかすぎたな(笑)。

 

 おそらくタコの種類じゃなくて、調理法だと思うんだけど、オードブルで食べたタコがやわらかすぎた。

 

 あのタコ、もっと歯ごたえがあって硬い感じがよかったな。

 

 これはイタリアと日本の食感の見解の違いというものなのだろうか。

 

 滞在中、食事で「むむむ」と思ったのはその一回だけだった。

 

 (クオリア日記)