ランニングしていたら、ふたりのおじさまがいた。


 自転車に乗って、ならんで話している。


 それで、顔がそっくりだったから、おっ!」と思った。

 どう見ても、一卵性双生児でいらした。


 走り続けているうちに、じわじわと、「特別」感がこみあげてきた。

 

 どうしてだろう。


 認知プロセスは興味深く、「特別」という結論の感覚があって、その理由は自分でもすぐにはわからない。


 自分の無意識を解析してわかった。

 幼い頃は、一卵性双生児がいっしょにいるのは自然である。

 でも、大人になってからは、別々の道をあゆみはじめることが多い。


 あのような素敵なおじさまの年齢になって、おそろいで自転車に乗って、にこにこと談笑している、その仲の良さが「特別」に思えたのだろう。


(クオリア日記)