自分に縁の深い出版社から出ているからあまり言いたくないんだけど、イタリアの物理のおっさんが書いている「時間は存在しない」は誇大広告もいいところだと思う。


単なる現代物理における時間観の解説書に過ぎない。


現代物理の一部のひとの傲慢さには笑う。アインシュタインはもっと謙虚だった。


日本のメディアや読書界はこういうとき提灯だから信用できない。


もっとも、ぼくももし帯を頼まれたら絶賛していたろう。


養老孟司さんの『ヒトの壁』の中で、この本に触れて、「時間がないとか言われたらそれで話が終わる」とか一瞬で切り捨てていたのが笑ってしまった。さすが養老さん。


(クオリア日記)