というわけで、先日、ジョージ・オーウェルの『動物農場』(Animal Farm)を歩きながら聴いて、とっても良かったから、その調子で今度は『1984』を仕事の移動で歩きながら聴き始めた。


 どちらも英語で、そのあたりに落ちている。


 『動物農場』は3時間くらいなんだけど、『1984』は10時間くらいある。


 それで、『1984』については、実は読んだことがないのに、知っているつもりでいたけれども、聴き始めて、Chapter 4くらいまで来て、その天才ぶりに心底びっくりしてしまった。


 これは凄いや。


 ある意味では、『動物農場』が散文的というかアレゴリーだから簡潔だとすると、『1984』はもっと詩的というか悪夢的というか凄まじい。


 これじゃあ、文学史に残るはずだ。今までオーウェルさん、知っているつもりになっていて読んでなくてごめんなさい。


 私のようにまだ読んでいない人のためにネタバレにならねい範囲で書くと、まずビッグブラザーの政敵を大写しにしてみんなで罵る「two minutes hate」の描写がすさまじい。


 本当に凄い。


 それから、4章だったか、夢を見て、その女の人の仕草自体がすべてを解消するくらいの美的な力を持っていると悟ったあとで、最後に主人公のウィンストンが一言「Shakespeare!」と言うのが凄い。


 これについてはみな印象に残るみたいでこんな質疑応答のページを見つけたけど、ぼくはぼくなりの感触があるから回答のところは読まない。


https://www.enotes.com/homework-help/1984-why-winston-mumble-word-shakespeare-when-he-59091


(クオリア日記)