「東大王」などの、東大生がフィーチャーされているテレビ番組の問題だけど、やっぱり、ダメなところの本質は「東大」ということを特別扱いしてブランド化しているところに尽きる。


 人工知能の時代に今更クイズかよ、というツッコミは当然あるわけだけど、頭脳スポーツとしてのクイズは別にあってもいい。


 それは、アルファゼロが圧倒的に強いけど頭脳スポーツとしての将棋や囲碁はいぜんとして意味があって隆盛しているのと似ている。


 ただ、その時に、当然ゲームとしてフェアで開かれていないといけないわけで、「東大」だろうが、どこの大学だろうが、そもそも大学行っていなかろうが、オープンに参加して競えなかったら、そんなのスポーツじゃなくて談合だろう。


 「東大王」みたいな番組は、小学生とかが見ていて、影響力が大きいから、「東大」が特別だというような番組づくりや演出は、本当に罪が重いとぼくは思っている。


 公共の電波をつかってやることじゃない。


 クイズ番組をやるんだったら、フェアにやってほしい。


 ぼくがかつてかかわった高校生クイズは、どの学校も同じレギュレーションで参加して競い合っていた。


 もちろん、開成とか強かったけれども、同じ土俵の上でのことだから、県立の星とか、いろいろな下剋上があって、それは楽しかったし、そこには大切なメッセージがあった。


(クオリア日記)