BTS問題を整理したいと思う。
「原爆Tシャツ」問題については、ぼくも発生したときから認識していて、それについては確かメンバーがあやまったんじゃないかと思う。
BTSは、最初は、日本市場もとても重要だったけれども、その後、北米市場などでプレゼンスが上がって、世界的なアーティストになっていったという認識である。
ぼくは日本だけじゃなくてUSやUKやWorld Wideのツイッターのトレンドを定期的にチェックしているけれども、ある時期からBTSのツイートがよくトレンド入りするようになった。
しかも英語だけじゃなくて、韓国語はもちろん、スペイン語とかいろいろな言語でツイートされている。
これは、いわゆる「アーミー」が世界的に広がっていることの反映かと思う。
ビルボードのトップ1になったのは、アジア出身のボーイズグループ、しかも楽曲が韓国語という意味では画期的なものだと思っている。
それで、一部の人は、アーミーが組織的にそういうふうに盛り上げているのではないかという「陰謀論」を唱えているのは知っている。
ただ、米メディアでの取り上げられ方とか、ツイッターのトレンドの様子を見ていると、一部の人が組織的に持ち上げているということだけでは説明できないと感じる。
BTSの楽曲は、アメリカを中心とする音楽のトレンドをよく研究していて、卓越した出来上がりだと認識している。
もちろん歌や踊りもうまい。
グラミーにノミネートされていないという意見もあったが、アメリカの音楽批評界の壁をこじ開けるのはこれからなのかなと思う。
BTSのグループとしてのコンセプトが、いろいろ苦しいことのある思春期の心を守る防弾チョッキのような存在、といううのもよく考えられている。
今回の日本のテレビに出る話だけど、BTSの状況を見ると、ワールドワイドで活動しているグループがたまたま日本に来てくれるという感じで、日本のファンにとってはいいことじゃないかと思う。
BTS自体は、そんなに日本市場に依存してはいないだろう。
Tシャツ問題に戻るけれども、もちろんそのことは肯定できない。
おそらくその一時の流れで着てしまったんだろう。
原爆の悲惨さを、立場を超えてみんなで共有していくことの大切さを改めて感じる。
BTSのテレビ出演を「いいんじゃないか」と言うことが、Tシャツ問題でそれを着たことを支持することを意味しないのは論理的に見やすいだろう。
今朝のツイートに対してたくさんツイートをいただいた(いただいている)が、以上のようにBTSについての状況はほぼ把握していて、あまり(ぼくにとって)新しい情報はあまりないので、お気持ちはわかるが、大切なツイートを見落とす可能性もあるので、少し反発やアンチのツイート(僕にとっては、同じパターンの繰り返しなので、正直、トロールの一群によるノイズのようなものに見えてしまう)を控えていただけるとうれしい。
(クオリア日記)