1237回


マー君さん


茂木健一郎先生。こんにちは!茂木先生、精神疾患になった方々は、もう、完治しないのでしょうか?一度 神経伝達物質が異常を起こすともう、完治する可能性は、薄いのでしょうか? 稀に、完治する方々もいらっしゃるようですが? よく、分かりません。脳に対して、考えていけない事とは、何でしょうか?長期的に悩んだり、苦しんではいけない。とか。何か、ハードな仕事をやり、体が潰れたから、心も潰れた。体が病めば、心も病む。逆に、心が病めば、折れれば、体も病む。


ご回答。


一般に、「病気」と「健康」というものは、明確な線引があるわけではなく、あくまでも人間の認知、区分の問題です。


精神疾患も、病気という状態と、そうではないない状態と、連続的につながっているわけで、そこに原理的な区分があるわけではありません。


それでも、ご本人がつらかったり、それまでと違ったりするので、それを助けるために医療があり、薬もあったりするのです。


神経伝達物質はあくまでも同じで、ただ、その放出と吸収などのバランスが変わってくるのです。


一般に、あれこれと考えるよりは、休んだり、行動したり、笑ったりといった身体性を通した脳への働きかけが大切だと思います。


ある状況があった時に、それに適応して、自分なりに生き方をつくることができれば、それは「病気」との共生であり、ある意味では治ったということもできるのです。

nounandemo
 
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