1208回


今を生きるさん


40代男性です。
弟(40代・4歳下)がひきこもり状態で20年になります。父は4年前に亡くなりました。
母は年金生活で、弟と同居しています。私は勤務地都合で別居しています。

弟は高校時代は片道8キロを自転車通学し皆勤でしたが、卒業後、進路で悩み、父と揉めて以来、ひきこもりとなりました。本人は対人恐怖症らしいと精神科に通っていたこともあります。しかし、父や母との関係は言葉を交わすことなく10数年が経過、父は亡くなってしまいました。

父亡き後の4年間、私も、相談センターに行ったり、講演会を聞きに行ったりし、母に話すも、なかなか母も弟と揉めるのが不安で話せずにいます。

父の生前、父母に、自分は教師をしていることもあり、経験上の話をして、弟について、両親の協力を仰ぎましたが、頑なに声は聞いてもらえませんで、いつも喧嘩でした。高卒の父にとって、大学進学、ひきこもり状態など、どう接してよいか、困っていたことと思います。

今、弟は、毎朝、父の仏壇に手を合わせています。それを母は笑いますが、私には本人が安全基地を求めているように感じます。正に8050問題です。藁にもすがる思いで先生のお考えをお伺いしたく投稿させていただきました。


ご回答。


それは、ご心配ですね。


もう弟さんは成人されていらっしゃるわけですし、ご自身のお考え、感じ方があるのだと思います。


ですから、今の生活が続けられる限り、ご自身がなにかきっかけがあって変えようとしない限り、周囲からなにかを強いることはできないと思うのです。


先日、ひきこもりの団体の方とお話したとき、全国に100万人以上という推定の数字をうかがいました。


逆に言えば、それだけ、今の社会には人の生態系の中での「ひきこもり」という「居場所」があるとも言えるのではないでしょうか。


8050問題というかたちでクローズアップされていますが、一人ひとりに、感じ方、考え方、物語があるのだろうと思います。


このように心配されることは、とても温かくて素敵なことだと思います。


じっくりゆっくり、なにかのきっかけがあることを、お待ちになられるのがいいのかなと思います。


生命は案外しなやかで力強いものなのです。

nounandemo
 
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