連続ツイート2436回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。


ユーチューブで「イデオロギーより雑談を」(略称イデザツ)という新しいシリーズを始めたきっかけは、ヴァーチャルでもリアルでも、たのしい雑談の時間が減っていると感じているからで、たとえば大学の授業はなんだかシラバスがどうのこうのとかずいぶんうるさくなっている。


ぼくが大学の時にとっていた西洋史の木村尚三郎さんの授業は第一回から最終回まで、一貫して雑談で、そりゃあフランス中世のちゃんとした話もあるけれども、現代の風俗から先生が見聞きしたことまで、いろいろな森羅万象を引っ張ってきて雑談にしていた。それが一つの芸であり、知性だった。


大学時代も、それからの長い大人としての生活でも、いちばん楽しいし知的に刺激されるしなによりも世界の多様性を反映できるフォーマットは雑談のような気がする。雑談をしていると、連想で、いろいろなものを引っ張ってこられる。ドットとドットを結ぶことができる。


ぼく自身もある程度そうだし、反省することもあるが、ユーチューブなどでも、コンテンツがなにかの方向やテーマを決め打ちして、それに絞って発信されたものが多い。しかしそれだと世界の多様性を反映しないfactoidになってしまうし、何よりも自分の人生の経験のごく一部しか託せないものになる。


また、現代は、政治でもなんでも、ある立場、思想、つまりはイデオロギーが事実の選択や主張の内容も決めてしまって、それが交錯しないことも多い。融合させるためには雑談がいい。イデオロギーよりも雑談をというテーマには、そのような思いが込められている。


「イデオロギーよりも雑談を」のシリーズ名は、シャワーを浴びているときに思いついたんだけど、「イデザツ」という四文字の略もいいやすいし、ぼくは気まぐれだからいつまで続くかわからないけれども、しばらく実験的にやってみようと思う。


以上、連続ツイート2436回「イデオロギーよりも雑談を」をテーマに6つのツイートをお届けしました。


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