連続ツイート2410回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。
なぜNHKを始めとする日本のニュースがつまらないのかは時々考えてみるのだけれども、結局、「市場原理」が働いていないということに尽きるのかと思う。アナウンサーが読むニュース原稿はもちろんのこと、記者が伝えるニュースも、デスクやその他の人の手が入りすぎていて、定型性が強すぎる。
NHKが、例えば安倍さんの動向、政府の方針をニュースで伝えるときに、「こんな文体でこんな感じで報道するのがいい」という値ごろ感が強すぎて、新鮮な驚き、鋭い観察がない。ではもともとその相場観がどのようにできたのかというと別に根拠があるわけではなくて伝統文化として継承されているだけだ。
同じ公共放送であるBBCのニュースを聞いていると、ニュースリーダー(日本で言うアナウンサー)が短くニュースの概要を読んだあと、現場の記者に飛ばして、その記者は随分自由なスタイルでいろいろなことを言っている。もちろんジャーナリストとしての訓練、倫理はしっかりしているけれども個性も強い
結局、BBCの場合、契約するジャーナリスト、コレスポンデントになった以上、経験や見識を信頼してそうしているわけだから、あるニュース事象についてどんな表現で何を伝えるかということについては、現場、その人の判断、個性を尊重するという体制がかなりできている。だからニュースの多様性がある。
BBCの場合、いろいろな記者がそれぞれ別のスタイル、分析でニュースを報じるから、そこにさまざまなバリエーションが生じ、他の記者もそれを参考にして市場原理で競争、進化が起こる。それに対してNHKは金太郎飴で、記者の独自の工夫というよりもデスクの手が入りまくった「組織の言葉」になっている。
NHKのニュースを面白くするためには、デスクが言葉の一つひとつの箸の上げ下ろしまで口を出すのをやめて、記者が生身の自分の言葉で話すようにすればいい。多少の事故もあるかもしれないけれども、そうでないとジャーナリストとしての精神が鍛えられない。NHKにはジャーナリズムが不必要ならば別だが。
単純に、話すときのトーンというかスタイルを、紋切り型をやめるだけでもいい。NHKのニュースの記者の話し方を聞いていると、いかにも、事前にデスクのチェックを受けました、一字一句そのとおり話しますという予定調和感が強すぎてつまらない。もっと、自由闊達に普通の言葉で話すだけで印象は変る。
以上、連続ツイート2410回「NHKのニュースを面白くするには、話し方を変えれば良い」をテーマに、7つのツイートをお届けしました。