連続ツイート2384回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。


チクセントミハイの「フロー」についてはいろいろ興味深い点があるのだけれども、その中で、「行為そのものがよろこびになる」という属性については、行為の文脈や目的をセットアップする前頭葉の諸回路の働きという視点から面白い論点がいろいろある。


何らかの行為をするときに、その前提になる文脈だとか(スポーツの場合はルールや目標タイムなどを含む)、あるいはそもそもそのようなことをやる目的だとか(オリンピックでメダルをとるなど)を前頭葉がセットアップするわけだけれども、そのような中間項があるとかえって邪魔になることがある。


運動の制御回路(運動野、運動前野、補足運動野、小脳、大脳基底核など)が、前頭葉のセットアップした文脈、目的の回路を介してアウトプットするのではなく、むしろそのような中間項を介さずに直接外に出る、前頭葉は最小限のバックグランドに退くというのがフローやゾーンで起こっていることだろう。


ゾーンは一人のアスリートの生涯でも2,3回しか起こらないというのが経験則だが、モーツァルトのように習慣的に作曲のゾーンに入っていたと思われるケースもあり、アウトプットの回路の直接化は、個人の資質や積み重ねによっては日常化できるのかもしれない。いずれにせよ、脳の潜在能力を示す。


今朝の #もぎけんの脳hack はこのようなフロー、ゾーンの問題を議論したけれども、https://youtube.com/watch?v=vFpuYqzKu3Y まだまだ論じたりない。今日のWeekly Ochiaiはゾーンをやるようで、お呼びいただいたのにスケジュールで行けなくて残念だ。どんな話が出るか、楽しみにしています。


以上、連続ツイート2384回「フローとゾーンの謎」をテーマに、5つのツイートをお届けしました。

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