1034回


うっきー さん


茂木先生、こんにちは。 いつも毎朝のお悩み相談たのしみに読ませてもらっています。

(うっきー、トランスジェンダー、30代、マッサージ、兵庫県)

この前、久石譲さんの打ち上げの記事を書いておられたので、いつも疑問に思ってる事を質問させていただきます。

私は久石譲さんの曲を聴くと、なぜか情景がありありと浮かんできて哀愁を感じたり涙が出てくる事があります。あと坂本龍一さんや小室哲哉さんの楽曲を聞いていても同じような感覚になります。
以前、モーツァルトが光共感覚者だったというのを聞いた事があります。
彼らは私の中で作曲の天才だと勝手に思ってるんですが、彼らには光共感覚を持っている人が多いのでしょうか?
また、脳科学者の茂木先生が共感覚(光だけに限らず)についてどのような考えを持っていらっしゃるのか教えていただけたらありがたいです!


ご回答


共感覚は、たとえば聴覚刺激を受けると視覚が生じるというような現象で、画家や音楽家にはそのような人がときどきいるようです。


感覚のモダリティの処理が、単一だけでなく、ほかのものと複合化して行われるので、それだけ重層的になるということがあるのかもしれません。


音楽を聞いたときに、風景がうかんだり、感情がうまれたりするのは、狭義の共感覚よりも広い現象で、つまり脳内の回路の結びつきが広がりのある活動を支えるのです。


芸術は壁を超えて感動をもたらすところがありますが、脳の中の壁も超えられています。

nounandemo
 
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