連続ツイート2343回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。


イギリスのガーデンの潮流を見ていると、いい感じに放置した状態というか、そんなに人間がぎしぎしに手を入れたりするんじゃなくて、確かに人間がアレンジはしているんだけど、そこに自然の営み感が充満しているのがトレンドになっているような気がする。


モンティ・ドンさんや、ダン・ピアソンさんといった現代のガーデナーのデザイン、語りも、人間が自然を克服して設計するのではなく、その土地の風土にあった植物のありさまを人間が手助けして自然に生み出すという方向に向かっているような気がする。


帯広の「十勝千年の森」にあるダン・ピアソンさんが設計したメドウガーデンにしても、確かに人間の手が入っているのだけれども、土地の風土と自然に連続していて、あたかも放置されているようで実は手が入っているという抜けた感じが魅力になっているように思う。


そもそもガーデンに使う植物も、外来種や園芸種を持ち込むのではなく、その土地にある植物、自然に繁茂する種を選んで、うまくアレンジして人間の美意識、感性に基づくガーデンを構成するというのが主流になってきているようである。


このようなガーデニングの新しい潮流は、感覚的、美的なある種のクオリアとしても認知される。北海道は、十勝千年の森を書いたけれども、そのような潮流の先進地で、JR旭川駅のまわりのガーデンも、現代的な文法に基づいたすばらしい設計になっている。


ガーデニングは、今や現代アートにも接続しているけれども、現代アートにつきもののとんがった批評性や突き抜けた作家性とは異なる、自然とゆったりとつながった、力の抜けた方向に行っていることは、ガーデン以外の分野にもインスピレーションを与えられる流れだと思う。


以上、連続ツイート2343回、「ガーデニングの新潮流に見る、調和して力の抜けた表現のあり方」をテーマに6つのツイートをお届けしました。

連続ツイートまとめ.png