連続ツイート2324回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。


コメディ映画でどれがいいか、と言ったら、まず筆頭に思い出すのがピーターセラーズ主演の『チャンス』(Being there)で、全体を通してのとぼけた感じと、政治というものに対するちょっとaloofな距離感が素晴らしいと思う。


『チャンス』(Being there)のピーター・セラーズがあまりにも素晴らしかったので、逆に興味を持って「さかのぼる」感じでピンクパンサーシリーズを見た。カトーがいきなり襲いかかってくるところとか好きだったけれども、やっぱり、『チャンス』の方が純水に好きだと感じた。


ものすごく期待して見たんだけど、想像していたのとは違ったのが、『メアリーに首ったけ』(There's something about Mary)で、ぼくが期待していたのと何が違うのかよくわからないんだけど、まだ、イデアの宇宙のどこかに理想的な『メアリーに首ったけ』があるように思う。


これが好き、というとバカにされそうだけれども実は好きなのが「ペテン師とサギ師、騙されてリビエラ」(Real rotten scoundrels)で、これは珍しく邦題の方がいいなあと思う(笑)。全編馬鹿らしくて好きだ。俳優陣の演技もいい。海をすまして歩いていて、海に落とされてしまう予告編があったと思う。


チャプリンの一連の作品はもちろん素晴らしい。「独裁者」などは映画史に残る傑作だと思うけれども、ぼくは、きっと、『ペテン師と詐欺師』や『チャンス』のような、泡のように消えていく笑いも好きなんだなと思う。


子どもの時に見て強烈な印象を受けてそのうち見返さなくてはと思っているのが、ハナ肇が出ていた『馬鹿が戦車でやってくる』で、忘れたけど、戦車でハナ肇が村に戻ってくる話だった気がする。戦争を背景にした少しシリアスなテーマも隠れていたのかもしれないが、そのヴィジュアルが印象に残っている。


小津安二郎の映画のユーモアあふれるシーン(例えば『麦秋』で杉村春子が鶴岡八幡宮でさいふを拾ったり、おじいちゃんに大仏のところでキャラメルをたべさせるところ)も好きだ。ふつうの映画で、ところどころふっと面白いところがあると空気が泡のようにゆらぐ。


イギリスではBrexitがむちゃくちゃになっていて、日本をふくめ世界各地でなんだかギスギスしているけれども、自分の好きなコメディ映画や、映画のおもしろいシーンを思い出していると、心がうまく泡のように軽くなっていってくれる気がする。


以上、連続ツイート2324回「好きなコメディ映画あれこれを思い出して、心を泡のように軽くする」をテーマに8つのツイートをお届けしました。

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