連続ツイート2319回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。


アラン・チューリングは、Mindに発表した論文の中で、いわゆる「チューリング・テスト」を提唱したが、これは言うなれば「雑談」(small talk)の能力を、人間とコンピュータの知性を比べる際のベンチマークとすることだった。


雑談は、最高の知性の表れである。興味深い雑談を続けられることは、偶有性に関する感性と実行力のたまものである。話題が固定されてしまってもつまらないし、ランダムでもいけない。予想可能性と意外性がほどよく混ざった偶有性こそが、すぐれた雑談を特徴づける。


雑談は、猿で言えばお互いに毛づくろいする「グルーミング」であって、ダンバー数的に言えば150人の雑談相手がいるのである。雑談をすることで、人と人との絆が深まる。いざというときには助け合いをするような友人になる。


どんなに忙しい時でも、雑談をする心の余裕があることが、脳の健康度を示す。たとえ切迫したビジネスミーティングでも、こんにちは、と言ったあと、2,3分の雑談(small talk)で心をほぐして、「それじゃあ」と切り替えて本題に入るようにしていくと良い。


英語力を身につける上でも、雑談(small talk)をするのがよい。雑談を英語でやればやるほど、英語が見についていく。さまざまなトピック、テーマについて英語で雑談を回していけるようになったら、その人はほんものだ。


テーマや文脈の制約なしで、雑談を人間と同じくらいにできる人工知能はまだできていない。つまりチューリング・テストに合格するコンピュータはまだない。雑談は人間の能力の精華だが、その肝心の人間が雑談する能力を手放したり失ったりしてしまっては、もったいない。


以上、連続ツイート2319回「どんなに忙しくても雑談をする心の余裕が脳の健康」をテーマに6つのツイートをお届けしました。

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