連続ツイート2283回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。


今回の参議院選挙でのサプライズは、「れいわ新選組」支持の広がりとともに、「NHKから国民を守る党」(以下N国党)の立花孝志さんが議席を得て、政党要件も満たしたことだろう。当選が決まってから改めてN国党の政見放送を見たけれども、そういうことかと思う点があった。つまり、N国党の主張は


受信料を払いたくない人は払わなくて良いようにせよ、そのためにNHKの放送にスクランブルをかけよという主張で、BS契約で年間24000円あまりの受信料を払いたくないという方々の琴線にふれたのが、立花孝志さんが議席を得て、N国党が政党要件を満たした最大の要因だと感じた。


N国党や、立花孝志さんの主張のスタイルは少し変わっていて(立花さんは芸能プロダクションに所属するユーチューバーでもあるようだ)、政見放送は、スタジオのNHK職員にも「NHKをぶっ壊す。ごいっしょに」と呼びかけたり、連呼が最後は時間で途中で切れるなど、表現が巧みなところがあるが、


結局、主張は「NHKの受信料を払いたくない」という人々の経済感覚に訴えかけたということで、だからこそ主張のスタイルが変わっていることにもかかわらず(そのことで注目を浴びるきっかけにはなったのだろうけれども)議席を獲得し、N国党が政党要件を満たすという結果になったのだと推定する。


私は、公共放送としてのNHKのあり方として、スクランブルをかけることが適切だとは思わない。英国のBBCでそのような議論があったという記憶もあるが、結局はスクランブルは実施していない。NHKは災害の時には大切なライフラインになる。スクランブルをかけることで、その意義が低下してしまう。


ふだんはNHKの放送にスクランブルをかけておいて、受信料を払っている人だけが見られるけれども、災害時などにはスクランブルを外すというやり方もあるかもしれないが、それだと機材、視聴習慣的に届きにくい方が出る可能性もあり、ソリューションとしては現実的ではないと思う。


やはり、NHKは、現行の、受信料を払いつつ(英国で言えばライセンスフィー)スクランブルをかけない放送をするという大勢を維持するのが良いと思う。ただ、今回のN国党の議席獲得で判明したように、視聴者がNHKに対して持っている潜在的な不満、批判に対してはきちんと対応する必要があるだろう。


視聴者が求めているのは、NHKが公共放送としてのクオリティの高い番組をつくることだと思う。タレントさんを安易に起用したまるで民放のような番組ばかりになることを求めているのか、政権に忖度したジャーナリズム精神皆無の報道番組を求めているのか、NHKはよく自問した方がよい。


私はN国党や立花孝志さんの主張とは意見が異なるけれども、公共放送としてのNHKに対する不満、批判がふくらんでいることは事実だと思う。やはり、NHKは、クオリティの高い番組をつくり、政権に忖度しないきちんとしたジャーナリズムを貫くことで、心ある視聴者の支持を得られるのだと思う。


成功事例としてのBBCのことをNHKはよく研究した方がいいと思う。放送とネットの融合なんて、BBCがとっくにiPlayerでやっているし、政治との距離の置き方もBBCは見事である。今回のN国党の議席獲得は、NHKに対するよい警告、改善のためのきっかけだと考えれば良いのだろうと私は考える。


以上、連続ツイート2283回「N国党の議席獲得は、公共放送としてのNHKにのあり方に対する一つの警告である」をテーマに10のツイートをお送りしました。

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