連続ツイート2282回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

地上波テレビが、そのコンテンツの質においてはもはや残念な状態になっていることはよく知られている。昨日も20代のおふたりと話していたけれども、ほとんどテレビは見ていなかった。それにもかかわらず、政治においてテレビが一定の役割を演じるのは、単純にマスの力で、影響力が残っているから。

日本の政治風土の最大の問題点は、人格もすぐれ、ヴィジョンも卓越した候補者、政党が彗星のように現れる現象があまりないことで、その点においてテレビの不作為は大きい。まともに政治プロセスを評価、分析することがほとんどない。だから、選挙を含めた政治のダイナミクスに欠ける。

現代の世界について考えるときに、必要となる常識というか素養はたくさんある。最先端の技術もそうだし、環境や人間についての考え方の先進的な概念群もそう。地上波テレビが、このような新しい考えに接することのできるメディアではないことは、誰でも知っている。

本来、ネットを見れば、量子コンピューティングでも、仮想通貨でも、環境思想でも、ジェンダー論でも、最新の情報に接する可能性があるはずだが、日本のネット環境の一つの特徴は、ユーチューバーを含め、(悪い意味での)サブカルの壁があることで、そこには外の世界がほとんど反映されない。

地上波テレビが批評性や先端性においてまともに機能せず、また、ネットも、ユーチューバーの文化を中心に、(悪い意味での)「サブカル」の「バカの壁」(©養老孟司)がある状況で、日本では、マスの問題として、今の世界の「賢い」見識や慣性が広がりにくい構造になっている。これは危機だ。

少子高齢化で、これからの日本の生きる道は、一人ひとりのパフォーマンスを高めること以外にないのに、その一人ひとりの資質が、テレビとネットの二重の「バカの壁」(©養老孟司)のせいで劣化していく。その行く末はどうなるのか。ほとんど恐怖でしかない。

ぼくは貧者の一灯で、(ぼくが認識することろの)今の時代の先端、最新のトレンドをできるだけツイートしようとしているけれども、なにしろ力が足りない。多くの人(特に若者)に、日本のテレビ、ネットの二重の「バカの壁」(©養老孟司)の外に出てほしいと思う。余計なお世話かもしれないけれども。

以上、連続ツイート2282回「地上波テレビ、ネットの二重の「バカの壁」(©養老孟司)」をテーマに、7つのツイートをお届けしました。

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