連続ツイート2277回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は感想です。


なぜ、NHKのニュースは、選挙期間中にもかかわらず、選挙の話題を一切とりあげないのか? 一つには、報道というものの技術的な視点が欠落しているのだと思う。選挙期間中における最大のニュース価値があるのはなにか? それは、各党、各候補者が街頭演説などで行っている「発言」である。


選挙期間中において伝えるべきニュースとは、なによりも候補者や党首などの「発言」であり、それ以外の情勢とかはあまり意味がない。NHKを始めとするテレビ局、新聞は、発言を丹念に拾ってそれを立体的に構成する能力、意欲が低すぎる。


単純に、「安倍総理はこう発言した」「枝野代表はこう発言した」「山本太郎氏はこう発言した」で良い。ジャーナリストとしての視点を通して、現場で誰が何を言ったのか。それを総合して伝えるのがNHKの何よりの役割なのに、それをしない。


ジャーナリスト(記者)は、現場にいて実際に候補の話を聴いたりしているわけだから、現場の雰囲気とか、聴衆の反応とか、候補の話の熱とか、ロジックとか、そういうものを五感を通して受け止めているはずだから、それを受けてニュース原稿を書けばいいのに、それをしない。取材をしている意味がない。


ジャーナリスト(記者)と政治家の関係を観察していると、政治家の発言がメディアを通して報じられることで政治家どうしがお互いの発言内容を知り、コメントしたり反論したりすることで論戦が構成されていくというのがまともなメデイアが機能している国で起こっていることである。NHKはそれをしない。


NHKは、本来、ましてや選挙期間中なんだから、政治家の発言を拾って、ジャーナリストとしての判断、分析を加えつつ、報道することで議論の場をつくり、政策論を深めていく役割をもっているはずなのに、それを一切していない。この不作為によって、日本という国の利益を大きく損なっていると思う。


NHKは、どうも、国会での論戦や、時局の討論番組での政治家の発言以外を報じない傾向がある。それではメディアとして不作為がきわまる。BBCは、さまざまな場所での政治家の発言、独自取材で得た情報を、時空を超えて集合させて一つのニュースとして報じる。なぜならそれがジャーナリズムだから。


NHKが、参議院選挙のさなかであるにもかかわらず、選挙関係のニュースをほとんど報じないのは、NHKクオリティにおいてはニュースが「ない」と思っているのだろうけれども、実際には、自分たちで政治家の発言を集合させて、編集してニュースをつくればいい。こんな簡単なことが、なぜできないのだろう。


以上、連続ツイート2277回、「NHKが選挙期間中に選挙のことをほとんど報じないという不作為の分析とその対策」をテーマに、8つのツイートをお届けしました。


連続ツイートまとめ.png