講談社のファッション雑誌が、自民党とコラボTシャツをつくったということについて、いろいろな方がいろいろなことで怒っていらっしゃるんだけれども、ぼくはそんなに腹が立たないんだよね。


 自民党は自民党で一生懸命PRしようとしているだろうし、その中でコラボTシャツくらいつくるだろうと思うから。


 それよりも日本の政治でぼくがふしぎなのは、政権交代が当分起こりそうもないということで、いろいろ言うけど自民党の支持率はずっと高いわけだから、政権交代が明日にも起こりそうなイギリスやアメリカ、台湾と比べてもかなり違う国だよね。


 政権交代という、野党と与党の立場をいったりきたりする呼吸がないと、すくなくともその緊張感がないと、政治は腐るとぼくは思うんだけど、コラボTシャツよりもそっちの方がよほどきになる。


 日本人の「総与党体質」というか、「長いものにはまかれろ」気質というか、多数派に自分が属しているという安心感の方が是々非々でいろいろ議論するよりも大切という感覚の方が、コラボTシャツよりもよほどぼくには違和感があって、諸外国と比べても顕著な日本の特徴のような気がします。


(クオリア日記)