連続ツイート2234回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。


トランプさんが、イギリス訪問を前に、外交上の慣習を破って、メイ首相の次の首相はボリス・ジョンソン元外相、元ロンドン市長がいいんじゃないかと新聞のインタビューで答えて英国内で物議をかもしている。「ボリスはいいね」という感じで、タイプの似たジョンソン氏に好意を持っているらしい。


トランプさんのこれまでの履歴を見ると、「それは普通やらないでしょ!」ということをやって人々に強い印象を与え、アンチもいるけれども支持者も増えるという「戦略」を意識してかしなくてかやってきたように思う。大統領選中の発言もそうだし、就任後のツイッターもそうであった。


トランプさんが就任する前には、盛んに「プレジデンシャル」(大統領らしく)なるかどうかという議論が行われていて、さすがに就任したら、あのむちゃくちゃなツイッターやめるんじゃないかとも言われていたが、実際にはそのまま続いた。それで、かつては考えられない事態に、いつかみんな慣れた。


かつては、「大統領らしい」と言えば、発言に十分注意して、そのかわりその発言は政治的に大きな意味を持ち、世界を変えるというイメージがあった。トランプさんになってから、発言はダダ漏れで、重要事項でも公式発表前にトランプさんのツイートで知るという事態になり、みんなそれに慣れた。


今回の「ボリス押し」についても、「普通、外国の政治に直接、間接的に口先介入するなんてことは外交プロトコル上しないでしょ」という大人の配慮、常識を無視してトランプさんはやってしまうわけで、そこが新しいというかアンチをあきれさせるところなのだろう。


トランプさんは、従来のタブーを気にしないでふるまうという意味においてイノベーターだとも言えるが、一方、タブーを破って発言している内容を見ると、さほどオリジナリティがないとも言える。しかしだからこそ、そのわかりやすさが支持者を熱狂させてしまうのだろう。


いろいろ考慮して、言わないでおくべきことは沈黙を守るという大人の教養を「盾」とするならば、SNS時代はたとえ月並みでも本音を言うという「矛」になかなか勝てない。良識派は、トランプさんの月並みに負けてしまう。そんな構造が、トランプさんという個別の事例を超えて見えてくる。


以上、連続ツイート2234回「良識の盾は、月並みの矛に敗れるのか」をテーマに、7つのツイートをお届けしました。

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