859回


miwa24653さん


はじめまして。美和と申します。兵庫県の高校2年生の女子です。研究方法について質問です。
私は今、地元の名産の果物の香りが、他の柑橘系の果物の香りに比べてどのような効果があるのか、また、その効果を上手く活用して、地域の活性化にも繋げることができないか。ということを研究しようと考えています。 

香りを嗅いだ時の、体の反応や感じ方、効果を測定するには、どのようなことを調べたらよいでしょうか。大学の似たような研究では、脳波や脈拍、血流などを調べていました。値段が高過ぎなければ、測定器も揃えられますし、大学に協力してもらうことも可能ではありますが、出来れば高校生が出来るような方法が望ましいです。

実験によって、例えば、他の柑橘系の果物に比べて集中力が高まる 、など何らかの効果があると証明出来ればよいなと思います。
少しでも構いませんので、香りと体に関する実験方法を教えて頂けたらありがたいです。よろしくお願いいたします!


ご回答。


生体反応の測定をするのも良いのですが、いちばん大切なのは、「タスク」(課題)の設計です。


名産の果物の香りと、他の柑橘系の果物の香りと、他にもコントロールでなにかの香り(コーヒーとかがいいかもしれません)と比較して、名産の果物の香りが統計的に有意にタスクのパフォーマンスが上がるということを示せばいいわけです。


その際、どんなタスクを設定するのかがポイントです。


今回「集中力」に注目するわけですから、どんな課題を被験者にさせたら、その人たちの「集中力」が測定できると思いますか?


また、集中力といっても、たとえば、箸で豆を動かすというときの集中力と、記憶課題の集中力と、計算問題の集中力では少しずつ様子が違うかもしれません。


今知りたいと思っていることを解き明かすにいちばんふさわしい課題を考えることが大切です。


脳波やスキンコンダクタンス、脈拍、血圧などの測定も興味深いですが、第一には「課題」の設計が鍵になります。考えてみてください。

nounandemo
 
脳なんでも相談室へのご相談は、https://lineblog.me/mogikenichiro/archives/1294423.html のコメント欄までお願いします。

よくある相談項目を集めて、回答した本です↓

『すベての悩みは脳がつくり出す』