ピエール瀧さんのこと、NHKの大河ドラマの『いだてん』をはじめ、甚大な影響があるようだ。


薬物の乱用は、刑事罰を加えるよりも、いかに依存症から立ち直るのを助けるかという公衆衛生的なアプローチに移るのが世界的な流れである。


ピエール瀧さんご自身が、依存症に苦しんでいらしたというようなこともあると思う。


これから、『いだてん』の脚本を書き直したり、シーンをカットして編集するのは大変だ。


また、『いだてん』という作品全体を見たときに、ピエール瀧さんの一件をもって、人々がそれを見る機会を奪うのはどうかと思う。


もちろん、これからの収録場面は見合わせるということがあったとしても、すでに収録、編集が終わってしまったものを編集しなおしたりカットしたりすると、作品そのものがバランスを崩すだろう。


そこで、こんなふうにしたらどうかと思う。


ピエール瀧さんの所属事務所が、まず、ピエール瀧さんの今の所感、真摯な反省と今後繰り返さない強い意志を表明する。


そして、『いだてん』で得られるギャラのすべて、ないしは一部を、チャリティに、とりわけ、薬物乱用の防止に取り組んでいるチャリティに寄付することにする。


そうすれば、ピエール瀧さんが『いだてん』の画面に出ていても、視聴者は、ご自身も依存症で苦しんでいらしたピエール瀧さんが、大河ドラマで一生懸命演技している、そのギャラを、薬物依存の問題にとりくんでいるチャリティに寄付していると、好意的に見てくださるのではないかと思う。


(クオリア時評)


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