へんな時間に飛行機が出るので(こちらでは)へんな時間に起きて空港にいる。


 ドバイの空港はほとんど24時間のようだ。みんな平気な顔をして歩いていて、平気な顔をして働いている。


 空港にIMFで働く人と同じ車で来て彼はワシントンに帰るのだけれども、「中東からのフライトはいつもこうだ」と言っていた。


 朝、いきなりアラー(UAE政府で働く女性)からメールが来て、「今日11時か12時からだよ。」などと言う。


 昨日来たパブリックレクチャーらしい。


 このシアターに来いという。


 言ってみたら、UAEの高校生と大学生だった。

 きれいに男女に分かれて座っている。


 20分とか言われていたんだけど、ステージに出たら、TEDみたいなタイマーがあって、そこに「30」と出ている。


 「30分喋っていいのか?」とステージ袖に聞いたけど、誰も答えない。

 

 仕方がないので、「人工知能だけどさ……」と話し始めた。


 みんな熱心で、途中で「Coherent Extrapolated Volitionって知っているかい?」とか、「人工知能はブルーオーシャンとレッドオーシャンとどっちが得意だと思う?」とか、「コミュニケーションにおける評価関数は何だと思う?」とか質問しながら、楽しくやっていたら、あっという間に30分経ってしまった。

 司会の女の人が、セルフィーを撮れ、とってもいい写真になるぞ、と言うから、撮った。


 それで、アラーから、「午後、メディアが入るかもしれない」とかメールが来て、何時入るかわからないから、困ったなあと思って知り合いになったメキシコで大学の学長をしているヘクターの出ているセッションに誘われてそれを聞いていて、それで部屋に帰ってアラーからのメールを混ている間に眠ってしまった。


 はっとしたら、アラーからメールが来て、明日の朝8時30分からドバイのテレビに出られるかという。


 「ぼくは夜にドバイ出るから無理だよ」と答えたら、アラーが「そうか」と返ってきて、それでまたうとうとしてたらアラーからまたメールが来て、「20分後に会場に来れるか! インタビューだ!」と言うから、あわてて服を着て出ていったら、いきなり橋のところに連れていかれてカメラが回って人工知能について10分くらい聞かれた。


 インタビューしてくださったおにいちゃんがなかなかおもしろい質問をするので楽しかった。

 しかし、何に使われるインタビューなのかは全くわからない(笑)。


 それで、部屋に帰ったらもう大臣の夕食会に行く時間で、ぶらぶら行ったら、ワシントンにいるオフェリアとか、スロベニアの元経済大臣や、外務副大臣の人と話して、あとは隣にいたカザフスタンのやたらとパワフルなお兄ちゃんと話していたら、そろそろ時間になって、ベッドに横になって少しうとうとしていたらアラームが鳴ってもう出る時間だった。

 

 それで、会議が用意してくださった車でIMFのおじさまと一緒になってブロックチェーンや人工知能やいろいろ話していたら空港についたのだった。


 午後から夕方にかけてやたらとうとうとしていたのは、とても変な時間に飛行機が出るからで、その前に眠っておこうと思ったからだ。


 でも、結局細切れでしかもアラーからどんどん突然のメールが入るのであまりおちおち眠れなかったけど、まあいいや。


 ドバイ、とても楽しかったです。いろいろな人に会えたし、与えられた仕事は目一杯やったし、また機会があったら来たいな。


 あと、本当にグローバル化で地球は村で大国も小国も入り乱れてひとびとはみな一生懸命生きていて、イコールなのだということを強く感じました。


(クオリア日記)

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