789回

Cellさん

「星の数ほどいるサピエンスの中で
その星の中に埋もれている僕は、
影響を与えることはできるのか?」

はじめまして!
16年、生存したサピエンスです。

僕は脳科学を研究したいんですが、
現在脳科学は、
世界にある論文数の中で
16%を占めているほど、
研究が盛んであり、
21世紀は脳科学の時代といっても
過言ではないと思います。
そんななか、僕一人が
脳科学の研究に参加したところで、
宇宙のどこかで
星が光っているに過ぎず、
何も、脳科学の研究の進展に
影響できないのではないか、
加わるといえないのではないか、
と考えてしまうことがあります。

マジョリティーの中に、
サピエンス一人が入ることに、
茂木さんはどう思いますか?

まだ、マイノリティーの中の、
分野を研究した方が、
新たな発見があるのではないかと
考えてしまいます。

意見をお待ちしております!

ご回答。

そうだねえ。
ぼくが毎年参加しているSociety for Neuroscienceにもだいたい3万人くらいは来ているし、発表のポスターがずらーっと並んだコンベンションホールを見ると、うわあっと思うよね。(笑)

でも、学問は、脳科学に限らず、無限の着眼点があるもので、それだけいても、実は足りない感じです。

実際に何かを研究し始めたら、一生かかっても、ほんの小さなポイントでもなかなか動かせないから、飽きることはないよ。

それと、おそらく大学院いくと思うんだけど、それぞれの研究室で、巨大な対象のどこか一つにこだわって着眼して研究している先輩や先生がいるだろうから、どっちにいったらいいかわからないということはないはず。

以上の話は、分野としてマジョリティかマイナリティということと関係なく、どの分野もそうです。
だから、あまりいろいろ考えないで、自分が直観で興味をもったことをやるのが一番ですよ!

nounandemo
 
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