783回

yoyoshi さん

初めまして。私は最近ADHDの診断を受けた大学3年生です。進路のことを考えるたびに憂鬱です。その理由は、発達障害を含む精神障害者や見診断の発達障害者グレーゾーンが社会から障害特性による「能力不足」を理由に排除されていると常々感じているからです。


ADHDを明かしてアドバイスを求めると大抵、「主婦になればいい」「障害者雇用で就職しろ」「進学してはいけない」という趣旨の解答をもらうことが多々あります。これは健常者に聞いても発達障害者に聞いても同じです。簡単に主婦になれるものではないですし、障害者雇用を選んだら賃金が低くキャリアもあきらめなくてはいけませんし、そもそもの枠も少ないです。しかしながら、一般の人からしてみたら、精神障害者、発達障害者とは能力のない迷惑な存在であることも確かだと思います。


そもそもの合理的配慮というものが浸透していない中で、一般の人々と同じようにチャレンジをするということの難しさを認識させられています。その中で、「障害者らしい選択をせよ」という圧力と戦っていくにはどうすればいいのでしょうか。

ご回答。

診断をお受けになったということは、なにかきっかけというか、気になることがあったのでしょうが、その日常の気になることを一つひとつ解決していくのがよいと思います。

学会は、たとえばADHDという診断名をつくると、その基準はなにかということを複数のパラメータで統計的に定義しますが、それは学会がそういうことを決める前には存在しなかったわけです。

すべてはスペクトラムでつながっているので、あるラベルがついたからといってそれは学会が決めているだけの話しで、それなりの意味はありますが、それなりの意味しかありません。

だから、あまり気にせずに(参考程度にして)、自分の人生の課題をひとつひとつ解決していくことをおすすめします。

周囲の方々のご発言は、ラベルに対する認知的な誤認が多いと思います。あまり気にしないことです。

個性は欠点と長所が表裏一体になったもので、yoyoshi さんが得意なこともたくさんあるはずです。

nounandemo
 
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