思うのだが、世の中を(単純化して)自国他国肯定否定マトリックスで整理してみよう。
もちろん肯定否定と言っても100%そうであるはずがなく、統計的傾向だし是々非々もあるし時と場合によって違うだろうけど、また、他国と言ってもどの国かによって違うだろうけど、そういうことをいちいち枝分かれしておくとマトリックスで書けないからとりあえず書いておく。
すると、かつてのインテリは自国を否定、他国を肯定するという領域に入るだろう。いわゆる外国かぶれ、あるいは出羽守である。あるいは外国の情報を日本に輸入する「タイムマシン経営」の人たちである。いろいろ乱暴ではあるが、かつての大学教授(特に文系)はまあここに入るというイメージだろう。
次に、自国を肯定、他国(特に近隣諸国)を否定する「ネトウヨ」さんたちである。これについては、最近ネット上で(実際にどれくらいいらっしゃるかわからないが、一人ひとりの活動が盛んなのかもしれないので)目立つような気がするのはみなさんご存知の通り。
それで、「ネトウヨ」さんたちは、上に挙げた古典的なインテリの先生方を「パヨク」と呼ばれているようである。
(語源は知りません。サヨクの「サ」を「パ」にしたのだろうけれども、その「パ」は何なのか未だに知らないし、ぐぐるつもりもないけど、語感はわかる。ちなみに米国ではリベラルな人を揶揄する言葉はsnowflakeで、こちらの方がきれいだね)
次に、自国のことも他国のことも否定する方もいらっしゃるかもしれない。
このような方は要するに世の中が全体的に気に食わないのだから、「不平家」さんとでも名付けておこう。
そして最後に、自国のことは肯定し(というか、その良いところは良いと受け継ぎ、その発展や繁栄を祈る)一方で、他国の文化や歴史も尊重し、リスペクトする人たちがいる(というか、いて欲しい)。
できれば世の中はそっちの方にいった方がよいのではないかと思う。
そのためには、「インテリ」さんは、他国ばかりでなく自国の良いところも見つける方向に移動し、一方「ネトウヨ」さんは、他国(特に近隣諸国)の悪口ばかり言っていないで、その違いやユニークさを尊重したら良いと思う。
私自身、しばしば日本の政治や教育、メディアの現状を(今よりも日本がよくなって欲しいという思いから)批判し、またたまたま知っている海外の良い事例を紹介するから世間的には「インテリ」さんと思われているかもしれないけれども、実際にはずっと日本の文化や伝統の良いところを掘り起こし、理解し、伝える活動はしている(そんなに目立たないかもしれないけど)。
一方、近隣諸国の悪口はそんなに言わないのでおそらく「ネトウヨ」さんとは思われていないだろう。
いずれにせよ、私自身を含め、世の中が「自国他国肯定否定マトリックス」の左上に行くように願っているし、また、その場合でも、日本のすべてが良いという現状肯定ではなくて、より良くなるために改善すべき点はみなで議論したら良いと思う。