NHKニュースがつまらないのは、記者の書くニュース原稿がつまらないということに端を発しているように思う。

 テレビ業界の方に聞くと、原稿に合わせて映像とかは編集するわけだから、原稿がいちばん大切だというのだ。

 無色無味にするのも「中立」だが、NHKはそれをやりすぎている。
 また、「政府広報」をやっていれば「中立」(というか官邸からおこられない)という偽装も、ジャーナリズムとしては落第点だ。

 さまざまな立場を一つの原稿の中に織り込んで、結果としてバランスをとるニュース原稿をなぜ書かないのか(そしてデスクはそれを採用しないのか)というのが疑問だ。

 たとえばこういうふうに構成すればいいのではないか。

 沖縄県の全市町村での県民投票の実施を求めて行われていたハンガーストライキが、ドクターストップで中止になりました。選挙で選ばれた議会や首長が、民意を反映するはずの投票の実施の有無を決めるのは、民主主義の原理からどう評価されるべきなのでしょうか。
 今回のハンガーストライキを批判する人、支持する人双方の意見をうかがいました。

 県民投票の選択肢として、「賛成」、「反対」に加えて「やむを得ない」を付け加える案が浮上しています。より民意を正確に反映できるという意見がある一方で、「やむを得ない」は事実上「賛成」で、選択肢が実質上2対1となり、公平性に欠けるという議論もあります。意見表明の調査方法はどうあるべきなのでしょうか。専門家に聞きました。

 辺野古へ投入されている土砂が、規定よりも赤土が多いと報じられています。環境への悪影響を懸念する声がある一方で、そもそもの規定が非現実的だったのではないかという指摘もあります。現場の実感は、どうなのでしょう。土砂投入を担当している業者の方に聞きました。

 今即興で書いた原稿だけど、このようなニュース原稿によって構成されたVTRだったら、見たいし、NHKの報道機関としての評価も高まるだろう。
 また、上のようにバランスがとれていれば官邸からも怒られないだろうし(笑)、怒ってきたら、そりゃあ官邸さん、あんまりよ、というもんだろう。

 いずれにせよ、今のNHKニュースの原稿はつまらなすぎる。
 現場の記者の方々の奮起を期待する!

(クオリア時評)

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