ぼくは、昨年から、時事問題を始めとするさまざまなことを「コメディ」にする「もぎけんのデイリーショー」というのをやっている。

再生回数は、ヒカキンさんとかヒカルさんとかに比べたらほんとうに微々たるもので、「底辺ユーチューバー」なのだけれども、なにしろ日本のメディアが批判的コメディをやってくれないので、自分で勝手にやろうと思って下手くそだけどやっている。

笑い声や拍手が起こるサウンドマシーンをつかっている。使うかどうか途中で迷ったけれども、ツイッターでアンケートをとったら、僅差でサウンドマシーンありの方が多かったので、結局そっちのフォーマットを採用している。

それで、いろいろなテーマで上げているのだけれども、最近だと、「日韓対立を煽るのはやめませんか?(笑)」というビデオが、少し遅れてたくさんの方々にツイッターでコメントをいたいだいた。


この、時間的に「少し遅れて」というのがミソで、おそらく、どこか(匿名掲示板とか、まとめサイト? どちらもぼくは見ないからわからないけど)で情報が掲載されて、そこで燃料が投下されて、勢いに乗って、少し遅れてぼくのところにくるみたいな印象がある。

みなさん、韓国のやり方に反発しているというか、嫌いで仕方がないようで、その感情をなぜか私にぶつけてくる。

動画を見ていただければわかるように、私はあくまでも冷静に対立を煽るのをやめませんかと言っているだけだし、特に韓国の肩を持っているわけではないのに、お前は韓国の味方だ、対立を煽るのはお前だ、などと書いてくる。

思うのだけれども、韓国が嫌いだとか、韓国の悪口を言われる方は、それだけ韓国に関心があるのだと思う。
もっというと、潜在的には韓国が好きなんじゃないかと思う。

アフリカのどこかの国とか、南米のどこかの国だと遠すぎるから、ここまで強い関心を持たないけれども、韓国は隣国だし、文化的にも近いし、歴史的にも関わりが深いから、いわば「近親憎悪」のようなものなのではないかと思えてしまう。

嫌韓の方は、潜在的な韓国ファンなんだと思うと、いろいろなことが説明がつく。

なにしろ、それだけ強い感情を持つということは、普通に考えて、それだけ関心があるということなのだから。

どうせなら、その強い感情を、ぼくなんかに向けないで、本格的にかの地の文化、歴史を学ぶ方向に振り向ければ、批判するにせよ、その逆に好きになるにせよ、生産的なのではないかと思います。

(クオリア時評)

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