742回


gonsukeさん


こんばんは。埼玉県の男性です。
私は趣味で絵を描いているのですが、よく疑問に思うことがあります。
「蛍光色」というのは一体なんなのでしょうか?
Wikipedia等で調べると「光を強く反射する性質がある」みたいなことが書いてあるのですが
どうも納得できません。茂木さん的な言い方をすると「クオリアが違う」というか・・・
蛍光色は明らかに他の色とは違う「蛍光色っぽい感じ」があり、
科学的な知識として説明されてもイマイチ納得できません。
茂木先生は蛍光色のクオリアをどう解釈しますか?


ご回答。


視覚的クオリアは、ローカルな計算だけでなく、ノンローカルな計算で生まれます。


もともとの色も、「色の恒常性」(color constancy)に見られるように、ローカルだけでなく、ノンローカルな計算でやっているわけです。


油絵の具の色には「透明」はないですが、画家は透明なコップを表現できます。つまり、「透明」というクオリアはノンローカルということです。


同じように金属光沢もノンローカルです。


蛍光も、暗いところでそこだけ明るく光っているときに生まれるノンローカルなクオリアで、ただ、その効果を強くする色があるということです。


もともと、ホタルなどの自然界にある蛍光源が出しやすい波長や、あるいは蛍光ペイントなどで目にした色(オレンジや緑など)が、それ単独では蛍光のクオリアは生じないけれども、ノンローカルな配置が整えば蛍光のクオリアが生まれるという潜在性において「蛍光」の絵の具として売られることもあるということでしょう。


nounandemo
 
脳なんでも相談室へのご相談は、https://lineblog.me/mogikenichiro/archives/1294423.html のコメント欄までお願いします。

よくある相談項目を集めて、回答した本です↓

『すベての悩みは脳がつくり出す』