連続ツイート2138回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、「ごく普通の街並み」について。


ぼくは、最近、どこに行くのでも、いわゆる「観光」にあまり興味がなくて、そりゃあ、有名な絵がある美術館とか、美しい庭園とかは見てみたいなあ、とは思うけれども、それよりも、ごく普通の町並みの中を、ゆったりと歩いてみたいなあと思う。


ごくあたりまえの裏通りを歩いていると、そこには無限の景色の変化があって、似ているようで一つひとつ違っていて、二度と同じ景色には出会わない。つまり、常に一期一会であって、その中を歩くことによって、自分の生命も更新される。


どこかに旅した時の観光のやり方として、有名目的地のチェックリストのようなものがあって、一つひとつ、見たらチェックしていく、みたいなやり方があるけれども、それだと、ごく普通の町並みの魅力が落ちてしまうのだと思う。チェックリストなんて、最初からなくてよい。


ごく普通の町並みを歩くことのよろこびに目覚めるということは、つまり、その土地に対するマインドフルネスを育むということである。特別な、一部の部分だけが意味があるのではなくて、その土地全体に意味がある。その土地全体を受け入れる。そのことで初めて見えてくるものがある。


観光を、有名目的地のチェックリストをクリアしていくと考える世界観は、いろいろなことにつながってしまう。世界は、ほんとうは全部意味があって、一部分だけしか意味がないということはなくて、一部しか意味がないというのは偏見や無知に過ぎず、チェックリスト観光をすることで、それが強化される。


ごく普通の町並みの中を歩くよろこびに開かれ、目覚め、それを育むことで、人生の中にあるさまざまな並び立つものに対する感性が磨かれていくと思う。


今度、どこかに旅したとき、チェックリストをこなすのではなく、ごく普通の町並みの中を歩いて行ってみませんか? 


おすすめです。




以上、連続ツイート2138回「ごく普通の町並みの中を歩いていくことのよろこび」をテーマに、6つのツイートをお届けしました。


連続ツイートまとめ.png