公園で蝶をながめていたら、おじさまが、ゆったりとしたテンポで、「ふるさと」の歌をうたって散歩されていた。


 ああ、気持ちがよいのだなあ、と思いながら聞いていた。


 そうしたら、蝶がたくさん飛んできた。


 それで、走っていたら、さっき聞いていたのは「ふるさと」ではなく、「荒城の月」だったような気がしてきた。


 うなるようにゆっくり歌っていたのだから、「荒城の月」の方がふさわしい気がする。


 蝶をながめてのんびりしていたので、頭の中で「荒城の月」が、「ふるさと」に変換されてしまったのだろうか。


(クオリア日記)


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