第605回



ろくでもねこさん


茂木先生へ。


初コメントです🙌


現在東京藝大日本画志望の二浪生です♀


悩みではないのですが、この前ふと不思議に思ったことがあったので質問させてください、


毎日受験絵画を描いて大変充実した過ごしている私ですが、


先日、私は絵を描くことでなにをしたいのか?

どう人生を充実させたいのか?と考えました。


そして

究極の美を追求すること。という考え方に至ったのですが、


美しいってなんでしょうか?

なぜ美しいと感じるんですか?


絵を描く力をわずかながら得ましたが、

絵を描くだけでなく、世界中の様々な美しものに興味があって


手には入らないのでなぜ美しいのか、

その理を知りたいのです。



先日ゆりを描きまして、そのカタチの美しさに感服いたしました。

何万年とゆう時をかけてこのかたちになっただけある!

すんげーかっこいーーーー

描かせていただきます!というような気持ちになりました


百合の花だけでなく

風に揺れているなにか。

光や心、見えるもの見えないもの、

なぜこうも美しいのでしょうか?


もしよろしければ

茂木先生のお言葉頂戴できましたら光栄です、



美しいってなんでしょうか?



よく考えたら

世界は金と美に支配されているのかもしれないと思いました。


英語は苦手なんですけど

美ってフォースですか、パワーですか



あー気になる知りたい。


☔️


ご回答。


美とは何か、一つの仮説を述べれば、それは、「平均」の「イデア」だということでしょう。


顔については、魅力的な顔は平均顔であることがわかっています。

対称性も大切ですが、子どもの頃から見たたくさんの顔のビッグデータを脳内で平均したものが、イデア的な飛躍をして美になるのでしょう。


だから、美を自分のものにするには、たくさんのものに触れなければいけません。


美は一方で政治的なものでもあり、権力的なものであり、現代アートの文脈では美はあまり振りかざさないのですが、それでも誰もが気になっている魂の故郷が美でしょう。


がんばって合格してくださいね! 東京藝大は、2浪、3浪、4浪はあたりまえ。そのプロセスを楽しんでください!

小林秀雄『美を求める心』もおすすめです。

nounandemo
 
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