Personally speakingのセッション、とても良かった。


https://blog.ted.com/personally-speaking-notes-from-session-10-of-ted2018/


どのトークも、ideas worth spreadingを話していながら、その途中に、その人のパーソナルタッチが入ってくると、ぐっとaudienceのengagementも上がるし、感情がスパークする気がする。


最後に立ったOskar Eustisさんは、一大現象となった大ヒットミュージカル「ハミルトン」をプロデュースした人。


Eustisさんは、劇場と民主主義の間の深い結び付きを語った。


舞台に一人が立って話していると、その人のアイデアが聴衆に伝わって、その人の支配的な空間になる。


ところが、そこにもう一人の人が来て、対話になると、二人の人の意見が向き合うことになる。


演劇は、複数の人たちが、お互いにしばしば対立する意見や姿勢、立場を持ち込んで、それが舞台上で向き合うことで、民主主義の状況を可視化している。


それを劇場で共有するという共同体の経験が、またかけがえのないものになる。


映画館ならば、空いている状況でも、気楽でいいと思うかもしれない。しかし、劇場に行ってみたら空いていたという状況を喜ぶ人はいない。


劇場は、一つの時間を共有したというかけがえのない共同体の体験を求めていく場所なのだと。


セッションを終えて外に出ると、雨は上がっていて、少しひんやりとした空気の中を歩くのが気持ちよかった。


まるで演劇が終わって街に出たときのような気分だった。


(クオリア日記)