時差でへんな時間に眼がさめて、ずっとベッドの中でTrevor NoahのBorn a crimeを読んでいたのだけれども、途中からすさまじい内容になってきて、眼が冴えて、ついに全部読み終えてしまった。


 彼のスタンダップコメディで、スイス人の父と黒人の母の間に生まれた彼が、当時の南アフリカのアパルトヘイトの中で存在自体が「犯罪」だったこと、道を歩いていても近くにはいられず、父も母も通りの向こうから手を降って、まるで子ども好きなへんな人のようだった、みたいな話は知っていて、Born a crimeはそんなエピソードがたくさんあって、やがてスタンダップコメディアンとして成長していくビルドゥングスロマンなのだろうとくらいに思っていたら、実際には想像を絶する物語がそこにあった。


 びっくりした。


 読み終えて、Trevor Noahをより尊敬する気になった、というような感想を超えて、打ちのめされている。


 時差で眼が覚めてずっと本を読んで、もう現地時間の朝7時になってしまったので、とりあえずカップ麺を食べようと思う。


 (クオリア日記)