第523回


.よしこさん


☆安全基地としての"ベーシックインカム"を、ビジネスの立場から実現するためのヒントを下さい!!☆


茂木先生!おはようございます!

都内の大学に通う20歳のよしこです。


私の実家は決して裕福ではありませんでしたが、両親と共に本当に幸せな時間を過ごしました。そんな私にとって、経済的成功に大きな価値を置く大人の社会は違和感でした。そこで、大学では経済学を専攻しながら、現場の目線を踏まえた上で社会の在り方を考えたいと奨学金を貰ってカンボジアやアメリカ渡航しました。


水も電気もない村だけど日本人よりも遥かに生き生きと暮らすカンボジアの人々。アメリカの食品工場で、機械のように単純業務を繰り返すメキシカン。そして「労働コストを最小限にするために、メキシカンを雇ってるんだ」と淡々と語る管理職。


うーん、何かがおかしい。裕福な人の陰にはコスト呼ばわりされて働く人がいる。裕福な人それ自体も幸せには見えない。カンボジアの人は幸せそうに見えたけど、、、

みんなが幸せになる経済や社会の在り方ってなんだ?個人によって物差しが違うし…と考えた末、


「一人ひとりが大切にするものをより追求しやすい社会」を創りたい!と考えました。そして、その社会を創る上にあたり、ベーシックインカムを実現したいです。


導入までにクリアしなければいけない項目も多いですが、その導入をスピード感のあるビジネスの立場から支えたい。しかし、果たして何をすればいいやらがピンと来ません。とりあえず考えたのは


・IT企業:テクノロジーによって人々を労働から解放して、従来の"労働"の概念の破壊を促進→完全雇用を前提とした社会保障の限界の到来を早める

・コンサルタント:日本企業を成長させることで、ベーシックインカムの実現に向けた障壁である財源を確保する


くらいは私のなけなしの頭で考えついたのですが、ぜひ先生からもヒントを頂けると嬉しいです!


ご回答。


いろいろチャレンジされ、さまざまな経験をされていることは素晴らしいです。


ビジネスは経済システムの中での個々の企業、ビジネスモデルのことであり、一方ベーシックインカムは、経済システム全体のことなので、ビジネスの企てがベーシックインカムに直結するわけではありません。


一方では、AIの発達により労働の意味が変わり、ベーシックインカムが実現できる環境が整うという考え方もあります。


すでにやられているかと思いますが、この点については膨大な論文、論考等がネット上にあるので(英語で)読まれることをおすすめします。


仮想通貨などのフィンテックも大いに関係するので、そのあたりから始めるのも良いかもしれません。


nounandemo
 
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