キム・ピークさんのお父さんのフランさんは、いつも、息子がモデルになった映画『レインマン』が受けた最優秀脚本賞のオスカー像を持っていた。奇妙な振る舞いをするキムの個性が、一瞬で相手に伝わる。最も多くの人に握られたオスカー像になったとフランは言っていた。映画が人生を救うことがある。


ガウスが小学校低学年の時に先生に1から100まで足せと言われ、にこにこ笑って例の方法で5050と即答したというエピソード。その時点で大数学者が卓越していたとも見られるが、一方でこの経験が報酬となり、強化学習でその後の爆発的才能の開花があったとも考えられる。授業で無茶振りは大切。


『2001年宇宙の旅』がシンギュラリティを描いているように、AIのシンギュラリティは地球上というよりも宇宙探査の過程で実質的な課題になる可能性が高い。無人ミッションにはAGIがあった方が良い。そこで人間や宇宙の見方が変わるということを『2001年宇宙の旅』は予言的に描く。


「アポロ13号」の事故とその対処を考えてもわかるように、有人ミッションでは人間の例外事態にも対処できる能力が活かされる。木星などへの無人ミッションで複雑なタスクをこなせるかは、AGIの最適な課題の一つである。知性は広汎な事象への適応力で測られるからだ。


AIにおける身体性とは、制約であり、ノイズであり、例外的な事態である。フレーム問題は、身体性によって自動的に解決されている。制約が可能性に変換されているのが自然知性の強みである。シンボリックなAIにおいて身体性をシミュレーションし切れるかどうかはAGI実現に向けての本質課題。


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