全力を尽くして乗り越えられる、ぎりぎりのレベルに目標を設定することが、ドーパミン系の強化学習を最適化する方法である。そのためには、自分の能力を客観的に見る「メタ認知」が必要になる。メタ認知は強化学習の調整以外にもさまざまな場面で、自分を成長させるための基本的な認知能力となる。


一日のうちにあるさまざまなことを全て記憶しておくことは不可能だ。その中で自分にとって意味のあることに気づくためには、「感情のタグ付け」が有効である。それを可能にするのは、自分が感じていることをありのままに受け止めるマインドフルネスの実行だ。多様さの色彩を、自分の感情で絡め取る。


ダニング=クルーガー効果は、できない人ほどできると思い、できる人ほどできないと思うと示した。つまり、自分が無力に感じるくらいの課題の遥かさや、自分の足りなさを自覚するとき、人は幸せだということだ。打ちのめされる機会に恵まれた人は、幸いである。そこから急成長が始まる。


誤差を修正する学習、という観点から見たら、100点満点の答案には学習機会がない。むしろ、減点が多い答案の方が、その誤差の原因を究明してパッチをあてていけば学習機会が増える。試験だと思うと気が滅入るかもしれないが、実生活でも、100点満点でも80点の方が多くを学べる。気楽に行こう。


つまらないと思われるような作業、仕事も、タイムプレッシャーをうまく使うと楽しい課題にすることができる。全力でやってぎりぎりできるスピードに設定すると、できるかできないか偶有性が増す。時間制限を楽しむことで、仕事もはやく終わるし、脳の潜在能力を引き出せる。自分で設定することが大切。


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