第479回

Luiseさん

精神疾患と共に生きることについて

茂木先生こんにちは。
私には何年ものギャップイヤーがあります。33歳女性、独身、現在は職業訓練学校で家具職人になるための訓練を受けており、4月に向けて就職活動中です。私は双極性障害を患っており、15歳頃から度々鬱状態で寝たきりになり、長いときには1年以上もほとんど活動できず、スプーンで食べさせてもらったり、トイレに付き添ってもらわなければならないような、亜昏睡の状態が続きました。私にギャップイヤーが多いのは病気に寄るところが大きいのですが、今の日本人の精神障害者に対する偏見を考えると病気を公表することはリスクが高いです。就職活動の際に追求されたら、私はなんと答えてよいか分かりません。
 私は30歳の時になんとか筑波大学の農学部を卒業しました。日本ではマチュアスチューデントは少ないことや、学費や生活費も自分で工面していたので大変でした。23歳の頃には渡米して奨学金で授業料が無料になるプログラムで芸術と文学の2年制の学位を取得しています。これも自力で費用を工面しました。20歳の頃にはワーキングホリデーでドイツにいたのでドイツ語も日常会話程度可能でした。英語もSNLを見て笑えるレベルです。自分なりに一所懸命やってきたつもりです。しかし私は就職活動を行っても箸にも棒にもかからないのです。
 私の人生は穴だらけで、常に組織に属していなくてはならない、という日本の規定に当てはまりません。私は女性で、結婚すべき年齢とされる年齢です。私は精神障害者で、健常な方々と比べて脆弱で、気温や気圧の変化、日照、ちょっとしたストレスなんかで直ぐに鬱状態になるので、日本の企業で求められるような長時間労働はできません。かといって短時間労働を選んでしまえば非正規雇用になり生活が安定しません。精神障害者であることを認め、年金をもらってしまったら、経済的には足しになっても、社会的に多くのもの、友人などの人間関係を失うのです。しかし隠しておくのは疲れてしまった。
 私はワークシェアリングが浸透し、精神障害者に対する偏見も少ないヨーロッパに行った方がいいのではないかと考えています。ただ、どうしたらいいか分かりません。私のような者が外国で職に就けるのか。また日本で生きてゆけるのか。
 先生のブログ楽しみにしてます。工業高校だつたので偏差値知らないですが、妖怪偏差値とか思い

ご回答。

とてもユニークな方ですね!
Luiseさんの可能性も、いろいろなチャレンジも、どちらも、Luiseさんの個性から来ているのだと思います。

今、家具職人になる方向でがんばっていらしゃるということですが、どんな家具をつくられるのか、とても興味があります。

どこか、よいご縁があればいいのですが、一方で、今の時代はいろいろな可能性があるように思います。

たとえば、インターネットで自分のつくった家具を買ってもらう、というようなこともできるのではないでしょうか?

Luiseさんは、ブログとかやっていらっしゃいますか?
ブログで家具の写真を載せたりすると、オンラインのショップのよい経験値になりますし、就職でも、自分を知ってもらったり、アピールする時に役に立つと思います。

ヨーロッパに行かれることも一つの考えかと思いますが、Luiseさんが道を開けるような日本であって欲しいし、そう変化していけたらとも強く思うのです。


nounandemo
 
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