第468回

8611mさん

こんにちは、はじめまして!

僕は自分はどういう人間か、人との向き合い方で悩んでいます。

僕の人との向き合い方は主に2通りです。直感的に気の合う人の周囲にいて依存するか、気の合わない人には頭が真っ白になって、普段の話し方や声も変わるくらい緊張し、すぐにその場から逃げたくなります。気の合う人と上手くやっていけば良いじゃないか、とも考えましたが、多くの場合、気の合う人が誰とでも気の合う様なグループの中の人気者で、話せる時間が少なかったり、ずっと話しかけてしまうので他の人から変な感じだと言われます。また、気の合う人を含め2、3人なら普段通り話せるのですが、多かったり、気の合わなそうな人がいると、逃げたくなります。気の合うかどうかもケースバイケースで、一定の時間が経つと以前その人とどうやってコミュニケーションしていたか忘れてしまいます。そのため、相手も違和感を感じ、何人かは疎遠になったこともあります。僕自身も普段の自分はどこに行ったのかわからないくらい普段通り振る舞えないので苦しいです。

それで頭の中が混乱して独りになりたくなり、寝たり、音楽や映画等で気分を紛らわし、それで時間がつぶれることを後悔して、寝る等の過程を経て、しばらく独りの時間を過ごします。そして、久しぶりに人と向き合うと、たいてい気の合わない人の場合の接し方になり、頭では分かっていても行動が伴わない、と言った次第です。それに寝て具体的な体験を忘れるのは得意ですが、負の感情が残ります。

気の合う人にも相談しようと思いましたが、今まで真面目な話もしたことはないし、自分のことであるし、今いち分かってないのにどう説明すればいいのか、時間も限られるし、就職後等他の人と関わる際、これから自分をどう説明しようか、どう向き合っていけばいいか今いち前向きになれません。

何かご助言を頂けませんか?
また、脳科学や精神疾患のスタンダードや先端知識を学ぶのに適した書籍やアプリ、サイトも教えて頂けると幸いです。

男性、大学院生、23歳、8611mです。

ご回答。

 周囲の方々を、「気の合う」「気の合わない」と二分することが、まちがっているのではないかと思います。

 実際には、人間関係は複雑で、ゆたかな広がりを持っているもので、ニュアンスもさまざまで、そんなに簡単にわけられるものではありません。

 8611mさんは、このひとは「気が合う」このひとは「気が合わない」という意識を持つことで、思い込みからかえってコミュニケーションを難しくしているものと思います。

 マインドフルネスの根本思想は、「今、ここ」で起こっていることを感じつつ、「判断をしないこと」です。
 「気が合う」「気が合わない」という判断をすること自体が、マインドフルネスに反します。

 そのような二分法から離れて、その人との関係で感じていることをニュアンスとスペクトラムにおいてとらえるようになさってください。

「脳科学や精神疾患のスタンダードや先端知識を学ぶのに適した書籍やアプリ、サイト」ですが、本としてみんなが読むのはKandelのPrinciples of Neural Scienceです。あとはネット上に分散しているので気になる概念で検索してたどっていけば良いと思います。英語の方が情報量が多く正確ですが、最初は日本語でもいいかもしれません。


nounandemo
 
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よくある相談項目を集めて、回答した本です↓

『すベての悩みは脳がつくり出す』