第449回

はこふぐさん

20代女性、都内の大学院生です。
生まれてからずっと日本で暮らしています。

普段の授業やゼミの発表で英語を使う機会があるのですが、英語を話す時と日本語を話す時の自分がまるで別の人格であるかのように感じる事があります。

上に申し上げた通り自分はもちろんネイティブ話者ではなく、読解、聴解などの語学レベルがそこまで高いわけではありません。

ただ思い当たる節として、大学時代に2ヶ月間アメリカに滞在した際、「英語を積極的に使う」だけでなく「思考においても出来るだけ日本語を使わない」よう心がけていたことがあります(それを境に自分の性格の根本的な部分が何となく変わったような気もしています)。

就職活動など通じて自己理解の難しさなど痛感しており、
脳科学的視点からの解釈、ご意見などございましたら、ご教示いただければ幸いです。

ご回答。

使用言語によって異なる人格がある、というのはあり得ることです。
というのも、言語によって、前提となるマインドセットが異なるからです。

日本語と比較すると、英語は
(1)相手の年齢や肩書と関係なく、ファーストネームで話しかけるなど対象的な話法
(2)婉曲的ではなく、ストレートにいきなり本質に入る話法
(3)同化圧力ではなく、それぞれの人の自発性を大事にする話法

などの特徴があって、誘導される人格も違います。

ただ、面白いことに、最初はそのようなことが気になるのですが、ちょうど、日本とアメリカで運転を繰り返すと、最初は左側、右側の違いが気になっても次第に瞬時に切り替えられるようになるように、英語人格、日本語人格も次第に自然に切り替えられるようになって、やがて融合していきます。

これから、たのしみですね!

nounandemo
 
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