第403回

このはなさくやさん

茂木先生、こんばんは、夜分失礼いたします。

私は小学生の娘をもつ母親です。

娘はHSC傾向が顕著で、加えてIQ150のおそらくギフテッド児です。小学校には2ヶ月ほど通いましたが、フィットしないので今は、ホームスクールで勉強はたまにで、本人のしたいことを中心に楽しくすごしています。
相談したい事柄ですが、比較的凡人の私が、この子がもっている能力や才能を壊さないで、どう社会と折り合いをつけつつ育てればいいのか悩みます。
なにか、アドバイス頂けましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

ご回答。

天才は、遺伝しません。
IQや身長の変動はある程度遺伝で説明できますが、天才は、凡人から生まれ、天才の子どもはまた凡人であることが通例です。

これが意味することは、天才という事象は、単なる遺伝的要因ではなく、その時代の状況や、生育環境、活動領域など、さまざまなパラメータの「出会い」だということです。

つまり、天才は、ネットワークの中での結節点なのです。

ホームスクールは全く問題ないと思います。unschoolingは世界的な潮流です。世間的にはいろいろあると思いますが、ご両親がしっかりしていればだいじょうぶでしょう。

才能の伸ばし方ですが、以上のように「出会う」ことが必要です。お子さんが興味を持たれている分野における、最高のもののレベルを早く体感することが必要です。

日本の偏差値入試には全く意味がないので、いわゆる偏差値の高い大学を目指すとか、そのような愚かな方向には行ってもいいですが、それは本筋ではないと見定めるべきです。

数学でも科学でも、芸術でも、とにかくお子さんの興味のもたれることについて、のびのびと、しかし最高のレベルを見据えた緊張感を持ったたのしい学びをされていったらいいと思います。


nounandemo
 
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