中心を外さずに。第2回。


桜井誠さん (@Doronpa01)のアカウントが凍結されたと知り、違和感を抱いた。

桜井さんのご主張には同意しかねる点が多い。また、いわゆるヘイトスピーチに相当するものは、ツイッター社の規定に照らして適切に処理されるということも理解する。最近の桜井さんのツイートをすべて把握しているわけではないから、今回の判断の是非もわからない。

それでも違和感を抱くのは、桜井さんは、ご自身のアイデンティティを明かして、そのご発言が伴う利益、不利益をご自身が受けることをよしとされてきたからで、その点において、凍結のような処置をとるのは抑制的であるべきだと私は考える。なぜならば、そのご発言に対して、さまざまなフィードバック、反論が可能だからである。

ツイッターにおいてより問題だと感じるのは、多数の匿名アカウントである。いわゆる「捨てアカウント」を含め、不適切なツイートはこちらの方が多い。何よりも、匿名アカウントは、その発言に対する社会的評価を発言者が受けずに済むという点において、桜井さんのような社会的同一性を明かしたアカウントに比べて、害が大きいと感じる。

ツイッター社には、桜井さんのようなご自身の同一性を明かしたアカウントに対しては、事前の警告や、具体的な基準を示した示唆をするなど、より抑制的な対応をとると同時に、むしろ匿名アカウント対策に、システムの仕様変更などを含めて取り組んでいただきたいと、強く要望する。


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