しごろうさん

茂木先生、いつも興味深く記事等拝読させて頂いております。休学中の大学4年生です。

休学状態になってから、三年近く経ちました。休学中に精神科に3度の入院歴があります。病名は定まっていませんが、例をあげるならPTSD、脅迫性思考、適応障害等、不安障害と様々言われました。自分の判断では大きなきっかけが存在しているため、過度なストレスやトラウマのようなものが原因であると考えております。それに加え戦争体験者がのちにPTSDで苦しんでいるという話、その患者の状態や症状にとても共感が持てることから、やはり心の大きな傷が自分の不調の問題の根源にあると思ってます。
これまでほとんど家の中で過ごしていたのですが、そこでは人にふさわしくない生活を送っていた時期も長くありました。今でも健康的ではない生活をしています。家族は私と向き合うことに疲れまた金銭面の問題も重なり、生活も行き詰まりつつあります。高齢の父は一度倒れてしまいました。

大学での専門は化学ですが、あまり面白みを感じませんでした。私は理論的なものが好きなのですが、化学は雑多な知識の集合体という風に思えたからだと思います。化学よりも物理を学びなおしたいです。
将来に対しては、いろんな悩みがありますが、茂木先生にお聞きしたいことは、二つです。自分は何をすべきなのか?そして、物理を今から勉強しても希望はあるか?です。
ご回答よろしくお願いします。

ご回答。

そうか、いろいろ大変でしたね。。
診断名は、もともとは連続的につながっている心のスペクトラムを、人間が分節化したものなので(もちろん、それなりの診断基準や、エビデンスはあるのですが)、あまり気になさらない方がいいと思います。

心の状態は、やはり、ライフスタイルや周囲との関係性を通して変化していくものですから、医学的にどう、というアプローチも大事ですが、何にこれから取り組まれていくか、ということを基準に考えた方がいいと思います。

物理に興味があるということですが、もちろん、何歳になっても希望はあります。
物理学の標準的な教科書(ファインマン物理学とか)を、できれば英語で、お読みになるところから始めてはいかがでしょう?

自分が物理に向いているかどうかは、量子力学や、統計力学の基礎的なところを読んで、面白いと思えるかどうかでだいたいわかると思います。

また、物理への関わり方も、いろいろあると思うので、そのあたりも行動しながら探られたらいいと思います。

場合によっては、何か仕事(アルバイトでもいいのです)をしながらそのような模索をすることも、良いかもしれません。

どうか、すばらしい人生を!

nounandemo

 
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