Mischaさん
 
先生こんにちは。
ピヨと申します。 

先日、お茶を飲んでいるときに不思議な感覚があり、そのことについて先生はどのように解釈されますでしょうか?

何気なくお茶を口に運んだ瞬間、脳裏(?)にいくつかの選択肢がよぎったのです。

飲む、飲まない、フーフーする、カップが指から外れて落ちる、吹き出す、匂いを嗅ぐ…覚えているのでこれくらいですがもっとあったかもしれません。

「何だろう?」 って思いついも、例えばパラレルワールドとか呼ばれるものってこういうことなのかな?
よくわかりません。
一体、この瞬間脳ではどんな反応が起きていたのでしょうか?

気になって友達に聞いても驚かれるだけで「そんな事ない」という反応でした。

またこのようなことは普段から実は起きていて、気づいていないだけなのでしょうか?

先生にもこういうことはありますか? 

先生はどのように解釈されますでしょうか?

ご回答。

とても面白いですね!

ギブソンの理論によれば、私たちの認知は、さまざまな行為の可能性(アフォーダンス)を含んでおり、Mischaさんは、それらのアフォーダンスの束を認識された、ということになります。

アフォーダンスの脳内表現は、まだ確立された事実ではないですが、おそらくある。
ただし、無意識の中にある。

なぜ、その瞬間にMischaさんがアフォーダンスの束を(すなわち無意識の活動を)認識されたのは、あるいは認識したという感覚(ないしは錯覚)を持たれたのかは、 わかりません。

いずれにせよ、貴重な経験だと思いますので、大切にふりかえられてください。

なお、同時に複数のアフォーダンスを処理することで、脳はそのふるまいの強靭さを高めているものと考えられます。 

nounandemo

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